水曜日, 3月 28, 2007

レックス・ホールディングス株主総会参加で質問までした

初めて、上場企業の株主総会に参加してきた。

レックス・ホールディングスのおそらく、上場中最後の株主総会だ。

西山社長は途中で涙をこらえきれなくなり、
最前列中央でそれを見ていた俺も泣いてしまった。
(初めて出たからよくわかんないけど、そんな株主総会は珍しいんじゃないだろうか)

この会社はいきなりMBOを宣言し公開株式買い付けを始めたけど
その買取価格が他社の計算方法に比べて低く、多くの株主は
納得いかないまま、上場廃止で処分できなくなることを
恐れて(というか脅されて)この株を既に売ってしまった。

創業社長の西山氏と今回彼と組んだアドバンテージパートナーズ以外の
全ての株主は、この公開買い付けに応じるか、裁判で買い付け価格を
上げるべく争うかしかないことが、今日、株主総会にでてよーーくわかった。
法的にということだけでなく、西山氏もそれを覚悟してやっているらしいことから。

まだこの会社の株式を保有していることは投資家としては馬鹿なのだろうが、
株主総会での質問をきいていると、質問者の大半は、問題の本質を理解し
共有できる方々だったようにみうけられた。

ただこれを書くと長くなる。こっちにまとまっている。が、これは特に被害者意識の
高い集まりだから、 今日の株主総会の雰囲気とはまた同じではない。

http://www.geocities.jp/kanebou1620/index.html

株主からの質問の中で、年配の学者風の方が、これだけ株主優待も作った
ということは本来そういうことをやる会社の社長は非常に優秀な良い経営者だと
思っていました。ということをいった。冷静に朴訥に話す方で、その言葉と
それをきいて西山社長がこらえきれず泣く姿をみて、僕まで泣けてしまった。

社長の大変さは社長しかわからず、彼もこの1年間で20KGもやせたそうだが、
会社の楽しかったころを思い出すと今の状況はそれはつらかろう。

自分を糾弾しかしない株主の前では男は泣かない。
自分の思いをわかってくれていたような話には泣くことをこらえられなかったということだ。

さて、そこから彼はは持ち直し、事務的に、株主総会の議事長をつとめ、議事を進行していった。

これを最後の質問にしますということで、僕も漸く手を上げた、そして僕が最終質問者として
発言した。それで、とうとう型どおりだけの回答ではなく、ほとんどの受け答えをしていた
取締役が これは私見ですがと言った上で、 自分の考えも少しは入れて発言してくれた。

彼は、損してもいいから株を持ち続けたい という株主が多くいること
株主への対応をすることで、よく知っていたことを初めて口にした。

その彼も涙をこらえて、口を震わせていた。

多くの株主が今日言いたかったことは、なんで選択肢が
二つしか用意されなかったのか ということに尽きるのではないかと思う。

それがMBOでありTOBというものかもしれないが。

また、涙まで流した西山社長も、自分の資産はきっちり100億円以上
残せるようにした うえで、アドバンテージパートナーズの大株主にも
なるということらしく

「焼け太り」

となじられていた。 (でもほとんどの人間は所詮そんなもんだ)

僕は被害者意識もないのに被害者の会に事務的に入会するしか
自分にはもう選択肢がない ことをこの株主総会で理解した。

アドバンテージと西山氏で90%以上の株式をもったから、特別決議が、
参加している 株主達が

「反対」

と叫ぶ中でドンドン

「過半数の賛成を得ました」

と議長の西山氏に宣言され承認されていった。

僕の左のいくつか空席の無効にいた、整った顔立ちの、
やせた若い、株主も えらく冷静に鋭い質問をしたが、何も言わなくなった。
こういう若者が、将来資産家になっていくのではという雰囲気をかもし出していて
気になった。

普通のおばさんにしか見えない株主も質問していたが、質問内容は問題の本質を
見事に女性の感覚でついたもので全然普通のおばさんではできないような
話をしていた。

わずかの株しか持たない私も、上場企業の社長相手に堂々と質問する
権利をくれるんだから、株って面白いもんだなあと、実感した。

雇われ社長なんて、株主に雇われた契約社員みたいなもんともいえるしなあ。

株はこの株式会社中心で回っている資本主義社会で人々の欲望を
最も直接的に反映しているのかもしれない。

この株主総会で午前中の3時間を使ってしまった、昼飯ゆっくり食う時間も
なくなったので、渋谷駅の地下のフードショウ(デパ地下みないなもの)で
寿司をかった。レジで気がついたが、その店は

成城石井でこれもレックスの子会社だ。

AMPMも牛角も

アドバンテージパートナーズがこれからやろうとしていることで考えられる
ことの1つとしては、例えば、AMPMをセブンイレブンに、成城石井をイオンに
とか切り売りすることもあるのではないだろうか。それで十分TOBにかかった
以上のお金を分解して売ることで回収できるという試算がされていたりして。

まあ それは憶測にすぎないけど、確実に何かがおきていると思ったのは、

新しく会社法ができたことで(昔は商法の中で規定されていた)
その中で全部取得条項付株式を発行してこういうやり方で
会社をのっとれるようになったことだ。(昔はなかったと思う)

私は法律も良くわからないわけだが、これからもおそらく、個人または
少数の仲間で世の中を渡り歩くつもりなので、法律は大切に理解して
おく必要があるのだなあとまた思った。

レックスは今日の株主総会を受けてほんの数時間で
この発表をしている

アドバンテージパートナーズがもう全てを決めているようだな。

ああもう書いてると色々でてくるのでここまでにしよう。

勉強にはなったし教訓ももらった。

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