金曜日, 10月 17, 2008

オーストラリア人の彼から学ぶこと 彼と働く最後の日に

お互いの家族や恋人よりもこの2年半一緒に過ごしたオーストラリア人の彼と
一緒に働くのも、今日が実質上最後の日となる。

彼についても、オーストラリアの本社についても、そのビジネスセンスの無さに私は、
あまりに驚いてばかりで、説得することを結局、諦めてこの日を迎えた。

彼自身もこの会社に多額の投資をしていたから、その損失は大きい。

流石の彼もその金額をきかれると、顔を曇らせ、それはきかないでくれと
言いながらその金額を話してくれて、僕はかなり驚いた。

そんな大金なくしてしまったのか。

かなり金持ちの彼が自分の全財産の大半をつっこんで
いたのであった。(なんという潔さだろう。)

ところが、彼の凄いところは、たった今も僕の前で一生懸命、
日本語を勉強しているのだ。

スカイプを使って日本語の先生から日本語を教えてもらっている。

いつの間にやら、結構、日本語を話せるようになっているではないか。
(僕の前では余り使わないけど)

彼にとって今一番大切なことは12月の日本語能力検定試験に合格することであり、
2番目が次の仕事をみつけることらしい。

その、思いっきり前向きな態度は、この(暗い)僕すら前向きな気持ちにさせてくれるのであった。

来週から彼は世界中(シンガポール、イギリス、ロシア、アメリカ、等) を巡りながら次の仕事を
探して、その間もスカイプ経由で日本語の勉強は続けるそうだ。

今日で最後なので、彼と軽く食事でもして別れることにしている。

彼ほどの潔さを前向きさをもった人には僕はあったことがないような気がする。

ビジネスセンスよりも幸福に生きるためにはそっちのほうが大切なんだと彼から
教えてもらった。

いきなり日本語の勉強を突然中断して彼が

「まだ飲みにいかないで日本語の勉強続けもいいか?」

いうので、

「もちろん、今は日本語の勉強は一番大切なんだろう。」

と言ってやったら、嬉しそうに日本語の勉強にもどっていった。

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